10日目

焼き鳥と一夜を過ごすのはきっとこの国では普通のことだ

そう、思い込んでいたがそんなことはなく

ただただこれまでの行いが無駄だったのではないかと思って

ふとベッドの下にあるアイマスクを拾い

そのまま交番に届ける。

おばあちゃんからもらった大切なアイマスク。

まったく必要ないものだった。

そんなばあちゃんが今年で220歳になった。

とうとう人々の概念と同化し、その姿をとらえることができるものはいなくなった。

ありがとう。

ばあちゃんのことは。

もう二度と。

なんだっけ。

わすれたし、それにすごくどうでもいいんだよ。

寝る。

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